何百点という画像ファイルを同じように処理する場合は、photoshopのアクション(記述しなくてよいVBマクロ・スクリプトのようなもの)、あるいは、処理内容が決まりきっている場合はバッチ処理で効率化を心がけよう。
最初に大きな写真を、必要なサイズにしてから(キャンバスサイズの縮小)、PSD形式で保存しよう。PSDは、可逆圧縮形式のファイル形式だから、ソースファイル(編集用ファイル)には最適だ。クロップツールでトリミングするのではなく、あくまでキャンバスサイズを縮小するのがポイントだ。こうすることで、後々ボジショニング調整をする際に、絵柄が途中で切れたりすることがないのだ。
♦同じ作業を繰り返して、スピードUP !
ボジショニング(大きさ&位置調整)は、一枚一枚の写真の顔の位置や大きさが微妙に異なるため、どうしても手作業になってしまう(この点がバッチ処理ができない部分)。しかし、大きさ&位置調整のアクションを組んでしまえば、どうってことない。90%縮小、80%縮小、70%縮小のアクションをファンクションキーに割り当ててあれば、キー一発でリサイズできる。一回で十分な大きさにならなかったら、二回やってみよう、二回でも十分じゃなかったら、三回やってみよう。
位置調整も、キーボードの矢印キーを使った方が俄然早いし確実(1pxずつ移動、+shiftキーで10pxずつ移動)。数をこなせばどんどんさばける。習うより慣れろだ。テンポの速い音楽でも聴きながら、パッパッとこなしてしまおう。この時、ガイドをロックしておくのを忘れずに。人間は同じ作業を繰り返すと、こなれて(ある程度までは)どんどんスピードが上がるといわれている。調整が済んだら、より汎用性の高いJPG形式等にバッチで一気に書き出してしまおう(とくに外部の業者にデータを渡す場合)。
♦複数のアプリケーションを連携させる
PSD形式のデメリットは、Windows 上でサムネールが表示されないこと。しかし、photoshopに付属しているadobe bridgeを使えば、これも解決する。photoshop album miniでも同様に表示されるはずだ。bridgeは、photoshopのアクションやバッチもダイレクトに呼び出せるから、ブラウズしながら即、プロセスっていうこともできる(ただし、プロセス自体はphotoshopで行うので、起動していなくてはいけない )。
♦メモする感覚でメタデータを活用
さらには、メタデータを扱えるから、大量の画像ファイルの整理やソーティングにも威力を発揮する。メタデータとは、画像データに埋め込める文書情報のことで、画像ファイルにメモを付けるようなもの。EXIF 編集はもちろん、XMPやIPTC等の撮影データ以外の情報も保存できる(ABCでは、IPTCのキーワードを設定、人物の勤務先を埋め込んでいます)。